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2026.9.12 new

養子縁組は相続にどう影響する?基本と注意点を大分の行政書士が解説

養子縁組は相続にどう影響する?基本と注意点を大分の行政書士が解説

書類の作成や申請手続きの代行は、国家資格の専門家 行政書士末房CC事務所におまかせください。

「養子縁組をすると相続税が安くなる」

そんな話を耳にしたことはありませんか。

たしかに養子縁組は、相続対策のひとつとしてよく使われます。ですが、良い面だけでなく、後々ご家族の間でトラブルの種になることもあります。

今回は、養子縁組の基本と、相続にどのような影響があるのかを、私(行政書士〇〇事務所)がわかりやすく整理してお伝えします。

■①養子縁組とは?普通養子縁組と特別養子縁組の違い

養子縁組(ようしえんぐみ・血縁関係がなくても法律上の親子関係を作る手続き)には、大きく分けて2種類あります。

【普通養子縁組】
実の親との親子関係を残したまま、養親とも新たに親子関係を結ぶ方法です。相続対策で使われるのは、ほとんどがこちらです。

【特別養子縁組】
実の親との親子関係を法律上終わらせて、養親だけの子どもになる方法です。主に小さなお子さんの福祉を目的とした制度で、家庭裁判所の審判(裁判所が事情を調べて判断すること)が必要になります。

たとえるなら、普通養子縁組は「新しい家族の輪に加わる」イメージ、特別養子縁組は「家族の輪を一から結び直す」イメージに近いかもしれません。

相続でご相談の多い、お孫さんとの養子縁組や再婚相手のお子さんとの養子縁組は、通常は普通養子縁組にあたります。

■②養子縁組をすると相続はどう変わるのか

民法上、養子は実子(じっし・血のつながった子ども)とまったく同じ相続分を持ちます。

つまり、養子縁組をした時点で、その方は正式な法定相続人(ほうていそうぞくにん・法律で決められた、相続する権利を持つ人)になります。

ここで考えていただきたいのが、相続財産という「パイ」の話です。

家族で分けるパイの大きさは変わりません。そこに新しく相続人が1人加わるということは、もともといた相続人一人ひとりの取り分が、その分だけ小さくなるということです。

養子縁組は、養子になる方にとってはうれしい話でも、既存の相続人からすると「自分の取り分が減る」出来事でもあります。この点は、あとで触れるトラブルにもつながりやすい部分です。

■③相続税との関係~基礎控除と養子の人数制限~

相続税を計算するときには、基礎控除(きそこうじょ・相続財産のうち税金がかからない金額の枠)という仕組みがあります。

基礎控除額は、次の式で決まります。

3,000万円+600万円×法定相続人の数

法定相続人が増えるほど、基礎控除額も大きくなります。これが「養子縁組は節税になる」と言われる理由のひとつです。

ただし、税負担を回避するための無制限な養子縁組を防ぐため、この計算に含められる養子の人数には上限があります。

・実子がいる場合:養子は1人まで
・実子がいない場合:養子は2人まで

(特別養子縁組の場合は実子と同じ扱いとなり、この人数制限の対象外です。)

なお、実際の相続税額の計算や申告は、税理士の専門業務にあたります。具体的な節税効果や税額のシミュレーションが必要な場合は、提携する税理士と連携してご案内することが可能です。詳細は個別にご相談ください。

■④養子縁組をめぐるトラブル、こんなケースにご注意を

養子縁組は、相続人が増えることで、次のようなトラブルにつながる場合があります。

〈よくあるご相談内容)

節税を目的にお孫さんと養子縁組をしたところ、他のご兄弟から「話を聞いていなかった」「取り分が減るのは納得できない」と不満が出て、遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ・相続人全員で遺産の分け方を話し合うこと)がまとまりにくくなった、というケースは少なくありません。

なお、節税を目的とした養子縁組であっても、それだけを理由に縁組そのものが無効になるわけではない、とする最高裁判所の判断も過去に示されています。もっとも、実際に有効かどうかは個別の事情によって判断が分かれる部分があり、一律の結論を出せるものではありません。

また、遺留分(いりゅうぶん・一定の相続人に法律上保障された最低限の取り分)を侵害してしまい、他の相続人との間で争いになるケースもあります。

このように、養子縁組は「相続人が増える」という一点だけでも、ご家族の関係性によってはプラスにもマイナスにも働きます。事前にご家族へ丁寧に説明し、理解を得ておくことが、後々のトラブルを防ぐ一つの方法と考えられます。

■⑤行政書士にできること、他の専門家と連携が必要なこと

養子縁組と相続に関して、私たち行政書士ができることは、主に次のような内容です。

・相続関係のご説明、今後の流れの整理
・遺産分割協議書・遺言書などの書類作成
・戸籍調査による相続人の確定
・各専門家(税理士・司法書士・弁護士など)へのおつなぎ

一方で、次のような内容は、他の専門家の業務範囲となります。

・相続税額の計算・申告 → 税理士の業務
・不動産の相続登記(名義変更) → 司法書士の業務
・養子縁組の有効性をめぐる裁判・調停への対応、相続人間の紛争の代理 → 弁護士の業務

私は提携する司法書士・税理士・弁護士・社会保険労務士・宅地建物取引士と連携しており、いわば「ハブ」として、必要な専門家へスムーズにおつなぎすることができます。ご自身でどこに相談すればよいかわからない場合も、まずはお気軽にご相談ください。詳細は個別にご相談ください。

■むすび:次の一歩として

養子縁組は、相続税の基礎控除を増やせる可能性がある一方で、法定相続分が発生すること、他の相続人との関係性に影響することも、あわせて知っておく必要があります。

大切なのは、「税金の話」だけでなく、「ご家族の話し合い」もセットで進めることです。

もし、養子縁組を検討されている場合や、すでに相続人が複数いる状況で今後の対策を考えたい場合は、次のステップとして、まずは相続人になる可能性のある方を確認しておくことをおすすめします。

養子縁組を含めた相続の進め方について、個別の状況に応じたご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください。
※行政書士末房CC事務所 電話0977-72-3001  ご自宅にも訪問できます